何をやっても思うような結果が出ない・・。
自分はいつも同じような失敗ばかりを繰り返している・・。
現在の自分の状況に大きな不満があるとしたら、それはあなたのセルフイメージが大いに関係しています。
セルフイメージとは「自分はこういう人間だという思い込み」のこと。
別の言い方をすると「自分で自分に設定している限界」と言い換えることもできます。
ではセルフイメージが低いと何が問題なのか?
実はセルフイメージが低いと、どれだけ努力しても自分が決めている限界から抜け出すことができません。
例えば年収を例に挙げると、「自分は年収300万円程度の人間だ!」と思っていたら、その意識を書き換えない限りずっと年収300万円であり続ける選択をし続けてしまいます。
「そんなバカなことある訳ないじゃん!!」
と思うかもしれませんが、自分が意識していなくても潜在意識が無意識のうちにセルフイメージ通りになるように誘導しています。
あなたがお金持ちになるためにセミナーに参加したり教材を購入して一生懸命努力しても、セルフイメージが「自分は年収300万円の人間」というままであれば現状は変わっていないはずです。
実際に僕もセルフイメージがものすごい低く、今までに色々なチャンスを逃してきました。
セルフイメージという概念を知らなければ、これから先もずっと同じことの繰り返しで、本当にみじめな人生になっていたと思います。
ただ、セルフイメージというものを理解して潜在意識を書き換えれば面白いように現状が変わっていきます。
今回は僕が自分のセルフイメージを書き換える時に意識したことを紹介します。
セルフイメージとは
繰り返しになりますが、セルフイメージとは「自分はこういう人間だと、自分で決め付けている自分自身のイメージ」のこと。
人間はこのセルフイメージ通りの環境を無意識で作り出すようになっています。
「自分は出世もできず平社員で終わる人間だ」と思っていれば本当に平社員のままで、「自分は社長になる人間だ」と思っていれば、その人は本当に社長になります。
逆の言い方をすれば、社長になる人は「社長になる」というセルフイメージを持っているからこそ、社長になれるという訳ですね。
ではなぜ、このようなことが起きるのか?
それは人間の潜在意識がセルフイメージ通りの自分を作り上げるために無意識に働き続けるからです。
例えばプロ野球選手になった3人の選手がいるとします。
そして、それぞれは自分にこんなセルフイメージを持っています。
選手A「何とかプロ野球選手にはなれたけど、活躍できるか不安・・・。とりあえず頑張ろう。」
選手B「絶対にレギュラーを取って人気選手になる。」
選手C「プロ野球選手になんてなれて当たり前。目指すはメジャーリーグ。」
3選手のセルフイメージはそれぞれバラバラ。
そして、このことが練習内容や取り組み方にも違いを生み出します。
選手A:不安を打ち消すためにがむしゃらに頑張るが、明確な目標がないので努力の方向定まらない。
選手B:レギュラーを取るために現在のレギュラー選手と比較して自分に足りない部分を伸ばす。
選手C:プロの練習は当たり前にこなす。それに加えて肉体改造やコンディションを整える方法も学ぶ。
こうしてみると、選手Aがプロの選手として成功できる確率が低いことは何となく分かりますよね?
その原因は自分のセルフイメージが「プロ野球選手にふさわしくない」という設定になっているため。
明確なセルフイメージが出来上がっていないため、潜在意識が今の自分にとって必要なことを提示できなくなっている訳です。
セルフイメージが重要な理由
セルフイメージは「自分がこうなりたいという目標」とも言い換えることができますが、実は普段の生活の中でしっかりとしたセルフイメージを意識して作り上げている人は多くありません。
先程の野球選手を例に挙げると、ほとんどの人が選手Aのような状態になっているはずです。
「努力して頑張ってはいるけれど、明確な目標がないから得るものが少ない。」
これはセルフイメージが出来上がっていない人に多く見られる状態です。
このように最初にしっかりとセルフイメージを作り上げておくことは本当に大切。
しっかりと目標が設定されていれば、あとは潜在意識が必要なやり方を提示してくれます。
これがセルフイメージが重要だと言われる理由。
まずは自分がどうなりたいのかを設定しておかないと、正しい方向に向けた努力ができません。
(自分でも自分がどうなりたいのか分かっていないので当たり前といえば当たり前ですが・・。)
お金持ちはお金持ちのセルフイメージ
お金に関してもセルフイメージが関係しています。
一言で言うと、お金持ちは自分がお金持ちになるのは当然だというセルフイメージがあるからお金持ちになります。
例えば「秒速で1億円を稼ぐ男」と言われた与沢翼さん。
高額塾などの情報商材販売で成功した後に一時は破綻状態になりますが、ドバイに移住するなど、今では再びお金持ちの仲間入りをしています。
これも与沢さんの元々のセルフイメージの高さゆえの結果だと思います。
セルフイメージをお金に換算するチェック
自分のセルフイメージは高いのか低いのか?
これに関しては基準がないので一概には言えません。
ただ、自分のセルフイメージがどれくらいなのかを調べる簡単な質問があるので、今回はその方法をお伝えします。
「あなたの1日(24時間)を売ってくださいと言われたらいくらで売りますか?」
ちょっと質問の意味が分かりにくいかもしれないので、分かりやすいように質問を変えましょう。
24時間決められた部屋の中で過ごすという仕事があった場合、あなたは日給いくらならこの仕事を受けますか?
もちろん、部屋の中には生活に必要なものが全て揃っていて、特に何をしなければいけないという決まりはありません。
24時間だけ他人の家の留守番をしておく仕事と理解してもらってもいいです。
あなたはこの仕事をいくらなら受けますか?
- そんな簡単な仕事でお金をもらうのは申し訳ないから5000円?
- 留守番だけなら日給1万円でいい?
- 時給1000円と考えて日給24000円?
- それとも5万円?
この質問で、あなたが自分の24時間という時間にどれだけの価値を置いているかが分かります。
あなたの24時間を買うのに必要な金額=自分が思っている24時間分の自分の価値です。
この質問、僕が会社員として給料をもらっている時の答えは1万円でした。
理由は簡単。
「何もしないでお金がもらえるんだから仕事内容としては楽。だから時給1万円くらいが妥当だろう」と考えたからです。
今思えばかなりセルフイメージが低かったんだと思います。
正直、今は3万円くれると言われても断ります。
昔は「24時間1万円」で使えていた僕が、今となっては「24時間3万円」でも使えない。
つまり、自分が自分に対して決めている価値(セルフイメージ)が上がったということですよね。
繰り返しになりますが、これはいくらだから高い、安いという問題ではなくて、自分はいくらくらいの価値があると自分で設定するか?
自分がこういう人間でありたいというセルフイメージを設定すれば、自然とこの数値も変わってきます。
セルフイメージを上げる方法
では自分のセルフイメージを上げるためにはどうすればいいのか?
それは小さな成功体験を積み重ねて自信をつけていくのが一番効果的です。
アファメーションをしたり、自分の長所を紙に書き出すという方法もありますが、結局は自分がその効果を疑っていて、心の底から信じきれていなければ意味はありません。
「自分に自信がない(セルフイメージが低い)」という人は成功体験が少ないということが原因であることが多いので、とにかく小さなことでもいいので、自分で決めた課題を少しづつクリアしていくという経験が必要です。
自分で課題を見つけて挑戦し、それをクリアしていけば嫌でも自信がついていきます。
自分を過小評価するクセがある場合
逆にどれだけ多くのことをクリアしても「自分なんか大したことない」と過小評価する傾向にある人もいます。
このタイプの人はハードルを高く設定しすぎていて、いくら結果をだしても満足することができません。
実は僕もこのタイプでした。
ではこのタイプの人が直さなければいけないことは何か?
それはずばり、他人と自分を比較することです。
いくら結果を出しても、それ以上に結果を出している人と自分を比較して自信を無くす。
これではいつまで経っても自信が持てるはずがありません。
だって、上には上がいますからね。
結果というのは自分が決めた目標をクリアできたかどうかという一点だけ。
他人と比べて勝った負けたは関係ありません。
自分を過小評価してしまい、いつまでも自分に自信が持てないのであれば、その原因は他人との比較です。
このことを理解できればかなり気分が楽になってくると思います。
セルフイメージを上げるためのテクニック
セルフイメージを上げるのには成功体験を積み重ねるのが一番だという話をしましたが、ちょっとしたテクニックもあるので一緒に紹介します。
それは成功者になりきるという方法。
目標の人物になりきることで勝手に引っ張られて伸びていきます。
心理学者のリチャード・ワイズマンは「As ifの法則」を提唱しました。
「As if」とは「あたかも~のように」という意味ですが、この理論は「~のように振舞えば、本当に~のようになれる」ということです。
たとえば高級ビジネススーツを着ていれば本当に仕事のできるビジネスマンになる。
恋人同士のように振舞えば本当に二人の間に恋愛感情が生まれるということがあります。
これは人間の持つ適応能力が関わっているから。
高級ビジネススーツを着ていれば周りから仕事のできるビジネスマンのように見られるので本当にそうならなくてはいけないという意識が生まれます。
読者さんの体験談
私の話になりますが、中学入学当初に自分は勉強ができるとアピールしたことがあります。
しかし蓋を開けてみれば初めての中間テストで順位は中位ほどでした。
だからこそ一度口にしてしまったことを撤回することはプライドが許しませんでした。
それからは以前より自然と対策に力が入り、たとえば数学で独自の計算式を編み出す、暗記物では蛍光ペンとレッドシートを使用するようになるなど自発的に工夫を凝らすようになりました。
その結果2カ月後の期末テストでは学年7位に入ったということがありました。
それから状況が変化して周りの友人やそうでない人もよく勉強について私に訪ねてくるようになりました。
だからその質問に常に答えられるようにしておかなければならないという意識が生まれました。
そのため常に勉強するという習慣が自然と生まれました。
また、その場で答えられなかったときもありましたが、汚名返上のため、すぐに調べて解説できるようにすることでできる人を演じていました。
その甲斐あって、私を頼ってくれる人が絶えることはなく、試験の順位も常にトップ5をキープしていました。
このエピソードの中には「勉強ができる人を演じる」という「As ifの法則」もありましたが、もうひとつ「パブリックコミットメント」という公の場で宣言する効果も絡んでいました。
つまりなりたい自分の姿を公言することで「なりたい→ならなければならない」という意識の変化が生まれたわけです。
そのため、自然とモチベーションが上がり、難題に取り組んだのだと考えています。
感覚的には自分の意志力ではなく、まわりの環境に誘引されたような感じでした。
まとめ
やみくもに努力をする前に、まずは自分がどうなりたいかというセルフイメージをきちんと作り上げておくことが大切。
セルフイメージが定まれば、あとは潜在意識が必要なことを教えてくれます。
そしてセルフイメージを高めるためには成功体験を積むことが大切。
アファメーションなども有効な方法だとは思いますが、その方法に疑いを持ってしまう人にとっては効果が低くなります。
まずは小さな目標を設定して1つづつクリアしていくことを目指しましょう。
アメリカの哲学者のウィリアムジェームズが残した「情熱は内に秘めたままでいるとやがて枯れる」という名言があります。
この言葉からも「なりたい」と密かに思うだけではいつかその意志は消えてしまうが、「ならなければならない」に変えることができればなりたい自分に近づけるということが分かります。
セルフイメージを上げるためには、自分が疑いを持たずに確実に自信をつけられる方法を見つけて実践することが大切です。